おりをはなれ

 


檻をはなれ、こころのまま
さまよう羊と われはなりぬ。
親にさかろう 子のごとくに、
恵みを忘れて 家をすてぬ。


わがかいぬし、主イエスきみは、
岩山、荒野を 洩れずたずね、
飢えつかれし こひつじをば、
いたわり抱きて かえりたもう。


そのめぐみ、いかにふかき、
仇よりわが身を あがない来て、
檻にかえし、朝なゆうなに、
哺(はぐく)ませたもう そのうれしさ。


われは今日より なれし庭に、
過ぎにし月日を うちわすれて、
父のおしえ かしこみつつ、
楽しくわが世を おくらまほし